僕はギターは趣味ですが、写真はお金をもらって撮影していますので、当然プロとして求められるものを提供しなければならないと思っています。
では、きちんとした品質のものを提供するために必要なことはなんでしょうか?
それは、「(撮影を)すごく簡単にできること」だと思っています。
すごく簡単にやる、というのはいい加減にやる、ということではなく、こうしたいと思うことが当たり前にできるということです。
家族の写真を撮るときに、露出が・・・とか、構図が・・・とかに必死になっていては、依頼者とのコミュニケーションなんて取れませんし、そんなカメラマンでは撮れ高も不安ですよね。
撮れる人なら、撮影時の状況を見て、今必要な露出はこれで、この背景や家族の様子ならこの構図で何パターンくらい撮れるなというのは瞬時に頭に浮かびます。
同時に、PCでの現像も含めた仕上がりまでイメージできています。
そして、「ちょっとこうしてもらっていいですかー?^^」などお話をしながら、必要な設定を同時に済ませて、あらかじめイメージしたカットを撮っていきます。
まるでカメラなんて、シャッター押すだけですよ、とでも言うように撮っていきますが、実際にはかなり色々考えて、色々操作して撮っています。
それくらい当たり前にできるから、初めてのお客さんで多少緊張することがあっても問題なく撮れます。
ですから、相手に喜んでもらえる写真や、自分がいいと思う写真をもっと撮りたい!と思うなら、撮影自体をもっと簡単にできるように練習するといいです。
そのためには、色々試して失敗して、その中で自分がいいと感じるものの共通点をストックしていくことが必要です。
そして、そのために必要な操作は無意識にできるように慣れることです。
そうすれば、もっと色んなところに目が向くようになって、新たな気付きだってどんどん生まれてきます。
それは例えば、車の運転に慣れるにしたがって視野が広がって遠くの信号まで見えたり、周囲の車の状況が分かるようになってくることに似ている気がします。
音楽で言えば、プロのギタリストが演奏すると難曲も簡単そうに見えるのは、簡単に弾けるように練習しているからです。
必死になって弾かないといけないようでは人前で鮮やかな演奏はできません。
簡単に弾けるから、舞台で緊張しても弾けるんです。
コンサートのあとで「さすが、簡単そうに弾きますよね」と言うと、
大抵謙遜して「いやー、必死ですよ(笑)」とおっしゃられますが、
必死なのは音楽を表現することに対してで、弾くこと自体ではないと思っています。
少し長くなりましたが、「もっと楽にできるようにするには?」を自分なりに考えてみるのも物事の上達につながると思いますよ^^